TOUGH INTENTION

KOTOKOの通算20枚目となるシングル「TOUGH INTENTION」は、2014年7月23日にワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメントより発売されました。これは、前作「リスタート」から約1年7ヶ月ぶりのリリースであり、KOTOKOにとって2014年最初のシングル作品にあたります。

表題曲である「TOUGH INTENTION」は、UHFアニメとして放送された『白銀の意思 アルジェヴォルン』の前期オープニングテーマに起用されました。この楽曲は、KOTOKOがレフティモンスターとしても活動する宮田リョウ氏との共作によって初めて生み出した作品です。

歌詞は、アニメの世界観を深く踏まえて制作されました。KOTOKO自身がインタビューで語っているように、意図的に「女の子らしい言葉を一切使わず、男の子のような言葉を選んで歌詞を書いた」とのことです。これは、自身が10代・20代の男性になりきって、その不器用さや力強さを表現し、全身全霊で歌い上げた結果といいます。アニメが戦闘を主題としたシリアスなストーリーである一方で、KOTOKOはただ暗く重いだけでなく、その中で若者が自分らしく、前向きに生きる様が描かれている点に注目し、歌詞にもそうした「若者の生命力やポジティブさ」を込めたいと考えたそうです。

本シングルのビジュアル面では、ジャケット写真とミュージックビデオの撮影が、アメリカ・ロサンゼルスの近くにあるドライレイクで行われました。広大な乾燥地帯というユニークなロケーションが、楽曲の持つ世界観や力強いイメージをさらに引き立てています。

カップリング曲として収録されている「ARCH」は、KOTOKOがメジャーデビュー10周年を記念し、2014年末から2015年にかけて開催した全国47都道府県ツアー「KOTOKO 10th Anniversary Live Tour "47 ARCH" ～駆け回り食べまくり! NEO～」のために書き下ろした楽曲です。この曲では、作詞・作曲をKOTOKO本人が担当し、編曲はかつてI'veのメンバーであった中沢伴行氏と尾崎武士氏が手掛けました。

「ARCH」の歌詞には、これまでの音楽活動を通じて出会った仲間たちと共に歩んできた道のりが、まるで物語のように紡がれています。特に、KOTOKOが過去に発表した楽曲から、印象的なフレーズや言葉が随所に散りばめられているのが特徴です。KOTOKOは、この楽曲制作に込めた思いを「10年目の『覚えてていいよ』を作りたかった」と表現しています。デビュー前の心境から始まり、多くの人々との出会いを経て現在まで歩んできたストーリーを描いているため、本人にとって非常に思い入れの深い一曲であるといいます。また、そうした背景から、かつて自身の代表曲の一つである「覚えてていいよ」の編曲を手掛けた中沢伴行氏に、再びアレンジを依頼したことも明かしています。

音楽出版社の専門誌『CDジャーナル』による本シングルの批評では、収録曲について「楽曲のテンションの高さもさることながら、それに負けるどころか、圧倒し超越してしまう歌唱力とキャラクター性」が特筆されています。批評全体を通して、両曲が「アニソン・ディーヴァとしてのモチベーションの屈強さ」を感じさせる「痛快至極なロック・チューン」であると高く評価されています。

本シングルには、上記の2曲に加え、それぞれのインストゥルメンタルバージョンが収録されており、計4トラックで構成されています。

TOUGH INTENTION（作曲・編曲：宮田リョウ） - UHFアニメ『白銀の意思 アルジェヴォルン』前期オープニングテーマ
ARCH（作曲：KOTOKO、編曲：中沢伴行・尾崎武士）
TOUGH INTENTION（Instrumental）
ARCH（Instrumental）

もう一度検索